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TOKYO
LAST
CRAFTSMEN
Hidden Story
原点05
思考と試行の錯誤
Origin
原点
平成7年、後に四代目となる上林 功治18歳の春。
眼鏡専門学校入学のため、地方から単身上京した。
平成10年、ある眼鏡展示会で三代目・福田 千秋と出会う。繊細な技術と温かな人柄に
惹かれながらも、若き日の気まぐれに翻弄され、二人の道は一度途切れた。
時は流れ、平成23年――
ふとした再会が、やがて「弟子入り」という新たな言葉をもたらす。
この再会が、すべての始まりだった。

上林は眼鏡店で販売に携わりながら、
休日には三代目の工房へ通い、
ひとりの職人が全工程を担う「江戸づくり眼鏡」を習得。
その中核をなす技法のひとつが「芯張り」である。
接着面を溶かし、芯金を内に仕込み、熱プレスで一体成形する。
芯張りは、わずかな気泡が残るだけで、すべてが台無しになる。
この工程が、眼鏡の強度と美しさを決定づける。
令和2年、手仕事で培った感性をデジタル技術と融合させるべく、独学でCADを学び始める。伝統技法と最先端の設計が交わることで、眼鏡づくりの新たな可能性を探り続けている。
先代と同様に、「理論」と「現場」、「商人」と「職人」。
その二つの視点が交わるところに、四代目としての新たな“ものづくり”の姿がある。

眼鏡のデザインから製作までを一人で担う職人は、
今も昔も、ほとんど存在しない。
しかし、この一貫した手仕事こそが、
細部にまでこだわった眼鏡を生む原動力となる。
令和5年、三代目・福田 千秋は高齢を理由に工房を後進に託す。
上林 功治は四代目としてその灯を受け継ぎ、
東京で最後の職人としての道を歩み始めた。
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