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TOKYO
LAST
CRAFTSMEN
Hidden Story
原点02
時間を感じる傷跡と残り香
Origin
原点

初代 福田 朝治は、戦前の東京にあった眼鏡製作所で修行を積み、
分業が一般的だった眼鏡職人の世界の中で、
眼鏡づくりの全工程を担える力を身につけた。
初代もまた、その一役を担う眼鏡職人の一人として、
時代の仕組みの中で眼鏡づくりに向き合い続けた。
戦後の混乱を乗り越え、ようやく落ち着きを見せた翌年、
初代は小さな工房を東京・足立区の一角に構えた。
当時、眼鏡づくりは分業によって成り立つのが当たり前で、
一人で工房を構えるという選択は、決して容易なものではなかった。
それでも、東京の一角に構えられたその工房は、静かに、時を重ねていくことになる。
昭和中期からの高度経済成長期、眼鏡職人の世界は劇的な変革を迎え、
大量生産・大量消費・そして輸出拡大の流れの中、東京の幾多の眼鏡職人たちがその技を競い合った。
しかし、景気後退や東京の都市計画、さらには後継者不足といった時勢に逆らえず、
眼鏡製作所と眼鏡職人は次第にその数を減らし、やがて静かに姿を消していった。
そんな時勢の荒波を乗り越え、初代から受け継がれた小さな工房。
その隅々には、幾多の年月が刻まれた傷跡と、ほのかに漂う古の残り香がある。
そこに今も息づく古びた機械や工具は、時間の深さを感じさせるように、
静かにその存在感を放っている。
この「時間を感じる傷跡と残り香」は、ただの記憶ではなく、時代を超えて紡がれる物語そのものである。
東京の一角に佇むこの小さな工房は、過ぎ去った
時代の証人であり、そして次世代へと繋がる原点でもある。

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